

冷静と情熱のあいだ
もう10年近く前の映画になってしまいましたが、
大好きな映画です。 大好き、というよりも、
少しだけ立ち止まり、自分を省みるトリガーになっている映画、
といったところでしょうか。
この映画のストーリーと似たような経験があって、
私の遠い記憶からそのことが呼び起こされて、
心が締め付けられて、少しずつ今の自分に戻ってくるような、
そんな心のタイムトリップができてしまいます。
つきなみですが、たくさんの涙が色々なものをリセット
してくれるのかもしれません。
自分はHandy だなあ、と。(単純というか、お手軽というか)
もう、ずっとずっと前、私が高校生くらいだった頃、
思えば初めて恋愛という恋愛をした、女性がいました。
その女性とは、私の我侭から別れてしまうのですが、
別れ際に彼女は、今からちょうど3年後にもう一度会おうと言います。
私は「分かった」と、「お互いに成長して、また笑って会おう」と約束しました。
よく二人で歩き、たくさん喧嘩をし、泣いたり笑ったりしたビーチで。
3年後、私は約束をはっきりと覚えていたのですが、
残念ながらイギリスにいたため、そのビーチに行くことは
できませんでした。
手紙を書こうにも、もう彼女は引っ越していて、
どこに行ってしまったのか。
風の噂で、関東の大学に通っているとだけ、聞いていました。
私はイリギスから戻り、東京の大学に通うため上京し、
ふらふらと、彷徨っていたのですが、
20歳くらいの頃でしょうか、偶然、電車の中で彼女を見かけてしまいます。
あれからもう、何年もたって、大人になった彼女が目の前にいました。
なぜか私は声をかけれず、私に気がつかないだろう彼女は、
すぐに次の駅で降りていきました。
ただただ、約束を守れなかったことを謝りたかった。
声をかけなかったことをずいぶん後悔しました。
それから、数年たって、私は福岡に戻って仕事に没頭していました。
お金がなく、昼も夜も関係なく働いている頃でした。
すると、今度は福岡で、また彼女を見かけてしまいました。
今度こそ、あのことを謝ろうと思った矢先、彼女はタクシーに
乗り込んでいってしまいました。
約束から15年以上が経ち、私の心の中では守れなかった約束が、
淡い思い出として記憶に残っています。
彼女はもうそのことすら覚えていないのかもしれません。
こんなことを言うと、とても失礼なのかもしれませんが、
私自身、今、彼女と街ですれ違っても、彼女だとは分からないでしょう。
それくらい、記憶はもう曖昧で、あのとき交わした言葉も、
最後にもらった手紙も、何が書いてあったのかさえ、
思い出せません。
ただそこにあるのは、約束という思い出と、それを守れなかった私のsin
もう時効ですかね、たぶん。
そんなこんなで、この映画を見ると、切ない気持ちでいっぱいになり、
同じシーンで何度も号泣し、そして、昔のことを思い出し、
会社のこと、お客様のこと、今の自分たちのこと、愛する社員のことを考え、
少しだけ優しい気持ちになって、また頑張ろうと思えるのです。
そんな心のトリガーを、久しぶりに引いた、今日このごろです。

