展示会ブースは、企業やサービス・商品の魅力や技術力を瞬時に伝える「体験の場」。
その中で、デザイン性・機能性・運用効率をいかにバランスよく組み込むかが、成功の鍵となります。
今回ご紹介するのは、Qsol株式会社様のブースデザイン事例です。
長年にわたり展示会出展をご依頼いただいている信頼関係の中で、「工数削減と集客効果の最大化」を両立したブースづくりに取り組みました。
前回のブースデザイン事例はこちらで紹介しています。
統一感が鍵!展示ブースとWebデザインを一貫して制作した事例
目次
出展展示会について
Qsol株式会社様が今回出展されたのは、製造業向けの日本最大級の展示会「第37回 ものづくりワールド 東京」です。
・展示会名:第37回 ものづくりワールド 東京
・会期:2025年7月9日(水)〜11日(金)10:00〜17:00
・会場:東京ビッグサイト
・公式サイト:https://www.manufacturing-world.jp/tokyo/ja-jp/previous.html
製造業におけるDX・業務効率化が注目される中、Qsol様は「製造現場のDX化」をテーマに現場業務の課題解決に直結するソリューションとして大きな注目を集めました。
Qsol株式会社様と展示製品「GROTRY」について
Qsol株式会社様は、福岡に本社を構えるICTインフラおよびシステムソリューションの専門企業です。
企業や自治体の「困った」を解決するために、ネットワーク・クラウド・セキュリティから業務支援ツールまで、幅広い分野のソリューションを提供しています。
今回展示されたのは、生産管理システム「GROTRY(グラトリー)」。
生産計画の立案から所要量計算・スケジューリング・作業指示・材料や外注の手配・受入・在庫・負荷・進捗・作業実績といった工場にかかわる総合的な管理を行うとともに、受注・出荷・売掛・請求・入金・仕入・買掛・支払といった販売管理と連携した製販一体型のシステムで、製造業・インフラ現場の省人化や作業効率化を強力にサポートします。
▶︎ Qsol株式会社 公式サイト
https://www.qsolcorp.co.jp/
▶︎ GROTRY 製品紹介ページ
https://www.qsolcorp.co.jp/solutions/grotry/
ブース設計のポイント:運用負荷を抑えながら集客効果を最大化
今回のブース設計においては、限られた予算の中で、いかに来場者の目を惹きつけ、効率よく体験へ誘導できるかに注力しました。

外からの視認性と、ブース内の体験性を切り分ける設計
・遠目からもロゴやサービス、ブランドイメージが認識できるよう、ロゴモチーフの円形装飾を最上部に設置
・メインの通りに面したパネルでは、ディスプレイでのPR動画とキーワードを散りばめた特徴的なグラフィックを設置
・ブース内部は過度な装飾は避け、パネル・照明・導線を工夫し、GROTRYの機能を最大限アピールするための視線誘導を意識
LEDパネルを活用し、照明を削減&次回展示にも対応
・内部装飾の大半でLEDパネルうフレームを採用し、照明器具の設置数を抑えつつ、機能説明に視線が向くよう工夫
・コンテンツ差し替えが容易なため、次回以降も活用できる構成
再利用前提のモジュール設計
・Qsol様のブランドカラーや世界観を踏襲しながら、会場に応じて最適化できる設計
実際の展示会の様子

メイン通りから歩いていくと、印象的なグラフィックとPR動画、上部の円形装飾がしっかりと目に入ります。

反対側からは、シンボルや円形装飾でブランドイメージをアピール。
円形装飾は、どこから見ても統一したブランドイメージを伝えることができるのもポイントです。

ブース内部も、LEDパネルの導入によって、照明数の削減はもちろん、展示内容がしっかりと目に入るように
結果
展示会当日、Qsol様ブースは過去最多の来場者数を記録。
LEDのアイキャッチ効果や、ブランドを象徴する円形モチーフの装飾が、遠くからの視認性を高めた点も成功の要因となりました。
展示を通して見えた今後の課題と展望
待機時間を「体験の一部」に
混雑による待機が生まれたため、次回は「待ち時間」も活用できる仕掛け(例:インタラクションブース、ミニセミナー)などを導入予定。
死角エリアの活用
人の流れが届きにくく、スタッフが把握しにくいエリアを、プレゼンステージや展示予告コーナーなどとして活用し、全体の価値向上を図る設計に。
隣接ブースとの調和
音・視線の干渉対策として、オープンな構成や一部開いた仕切りパネルの導入も検討課題に。
まとめ
Qsol株式会社様との継続的な取り組みの中で、今回の展示では「再利用可能な構成」「運用しやすい設計」「強い集客効果」という3つを両立することができました。
展示会ブースは、企業の「伝えたい価値」を体験として翻訳する場です。
私たちは今後も、一度きりで終わらせない、戦略的で成果につながるブースづくりをお手伝いしてまいります。
