デジタル施策が主流となった今、企業のマーケティング活動において「紙媒体のパンフレットはもう不要では?」と考える担当者も少なくありません。
しかし実際には、専門的な内容をわかりやすく整理して届ける、信頼感を与える、商談や展示会など「対面での補助資料」として活用できるパンフレットのニーズはむしろ高まっています。
本記事では、専門的な事業紹介パンフレットを制作し、認知度と問い合わせ数アップを目指した事例をもとに、制作の進め方やデザイン会社との連携ポイントを解説します。
目次
事例紹介 ─ 国際建資 様
企業背景と課題(制作前の状況)
今回パンフレット制作をご依頼いただいた国際建資 様では、高度な技術サービスを提供しているものの、
「事業内容が複雑でWEBサイトだけではうまく伝わらない」
という課題を抱えていました。
また、新規顧客への認知拡大や問い合わせの増加を狙っていましたが、具体的な営業ツールが不足していた状況でした。
パンフレット制作の目的と戦略
今回のパンフレット制作では、以下の目的が設定されました。
・専門的なサービス内容をわかりやすく整理・伝達する
・営業訪問・展示会・セミナーなどで営業ツールとして活用する
・ブランドイメージを統一し、信頼感を与える
デザインや構成の工夫ポイント
・専門用語が多いためを文章の言い回しをできるだけ柔らかく、読みやすいリライト
・自社の強みや差別化要素をポイントごとに視覚化
・デザイントーンはコーポレートカラーを基調に統一し、ブランドイメージを明確化
事例から学ぶ ─ 制作前に考えるべきポイント
目的とターゲットの明確化
まず重要なのは、制作目的を明確にすることです。
「営業ツールとして使うのか」「認知拡大なのか」「問い合わせを促すのか」によって、構成やデザインが変わってきます。
また、「ターゲット(誰に見せたいのか)」も具体的に設定することで、より響くパンフレットになります。
活用シーンと導線設計
パンフレットは単体で完結させるのではなく、営業シーンやデジタル施策との導線を意識して設計しましょう。
【活用シーンの例】
・展示会やセミナーで配布
・営業訪問時の補助資料
・ダウンロード資料としてWEB活用
パンフレットから次のアクション(問い合わせ、WEB訪問)につながるように、「CTA(行動喚起)」を盛り込むこともポイントです。
デジタル施策との役割整理
デジタル施策との役割分担を整理することで、一貫性のあるブランドコミュニケーションが実現できます。
【例】
・パンフレット → 第一印象や信頼感の醸成
・WEBサイト → 詳細情報やコンバージョン(問い合わせ、資料請求)
デザイン会社への依頼時に押さえるポイント
情報共有のコツ
今回の事例でも効果的だったのは、事前に自社の強み・事業内容を整理して共有したことです。
箇条書きででも良いので、「これは絶対に伝えたい」「こうは見られたくない」といった意図を明確にするとデザイナー側も意図を汲みやすくなります。
ただ、意図を具体的に書き出すのもなかなか難しいことです。
なので、弊社では必ず要件定義として、細かくヒアリングを行い、自分たちでも気づいていないインサイトを掘り起こすことから始めます。
そうすることで、こちらとしてもより事業内容が明確になり、ターゲットに響く表現方法や構成を提案できるようになります。
ブランドイメージのすり合わせ
過去の制作物やWEBサイトのスクリーンショットを共有し、「こういうトーンにしたい」「こういう印象は避けたい」などのビジュアル的な方向性をすり合わせます。
前項の要件定義でしっかりと双方の認識を合わせることができているので、こちらからもデザインのトーンを具体的に出しながらすり合わせることができます。
ブランドガイドラインも重要な要素の一つです。
参考資料・イメージの準備
・競合他社の良い例・悪い例
・他業種でも「参考にしたい」と思うデザイン例
・自社の過去パンフレット(リニューアルの場合)
これらを前項のすり合わせで明確にすることができます。
まとめ
専門性の高い事業内容でも、パンフレットという「紙+デザイン+情報整理」の力を活用すれば、認知度向上や問い合わせアップにつなげることが可能です。
今回の事例でも、事業内容の把握と目的の明確化が制作のポイントとなりました。
弊社のパンフレット制作では、目的の明確化、活用シーン設計、担当者様との細かな連携を意識して取り組むことで、効果を最大化するツールとして提供することができます。