目次
1. ブラックフライデーとは? ー起源とマーケティング的インパクト
ブラックフライデーとは、アメリカの感謝祭(11月第4木曜日)の翌日にあたる金曜日を指し、1年でもっとも大規模なセールイベントとして知られています。
アメリカでは実店舗だけでなくECサイトでも大々的なセールが行われ、多くの企業がこのタイミングに合わせて広告費を投下します。
近年では、アジア圏にもこの文化が広がり、グローバルに広告・販促の強化タイミングとして定着しつつあります。企業にとっては、年末商戦の入り口となる重要なマーケティングイベントとも言えるでしょう。
2. 今回の広告施策の方針と背景
今回の施策では、ブランドイメージとの整合性を重視しつつ、海外(アメリカ・アジア)と日本市場の両方に広告を出稿しました。
海外市場に注力した背景には、「ブラックフライデー=セール文化」が強く根付いていることがあり、購入意欲が高まるタイミングでの成果が期待できるためです。
一方、日本市場ではブラックフライデーには絡めず、通常商品の広告出稿を行い、反応や成果の違いを検証しました。
3. 広告出稿の内容と市場ごとの傾向
■ アメリカ市場
アメリカではブラックフライデーに合わせた広告出稿を行いましたが、インプレッション単価やクリック単価が大きく上昇しました。競合の多さが影響しており、限られた予算内での配信効率が課題となりました。
購入には至らなかったものの、「商品ページへの遷移」や「カート追加」などのアクションは確認でき、ユーザーの興味関心は高かったことがわかりました。ただし、送料の高騰など外部要因も購入ハードルとなった可能性があります。
■ アジア圏市場
同条件で出稿したアジア圏では、実際に広告経由での購入が発生しました。クリック単価やCPAも比較的安定しており、ブラックフライデーのタイミングがユーザーの購買行動にしっかりマッチしていたと考えられます。
■ 日本市場
日本市場ではブラックフライデーには絡めず、プロパー商品の広告出稿を行いました。購入自体は発生しましたが、通常期と比較するとROASが低下し、獲得単価も上昇する結果となりました。
ブラックフライデー期間中は多くの企業がセールを実施しており、キャンペーン要素がない商品は相対的に見劣りしてしまう傾向が見られました。
4. 結果から見えたユーザー行動と市場特性
- アメリカ:広告に対する反応はあり、カート追加までは到達したが購入には至らず。外的要因(送料等)がネックに。
- アジア圏:クリック後のCV率も高く、広告経由での購入が確認できた。価格訴求とキャンペーンタイミングが効果的。
- 日本:キャンペーン無しのプロパー商品は埋もれやすく、競合のセールに押される形に。購入はあったが、通常時期よりもROASが悪化し、獲得単価も上昇する傾向が見られた。
5. 今後に活かせる広告施策のポイント
- 日本市場ではキャンペーン連動の方が成果が出やすい:ブラックフライデーのようなセール時期には、通常商品だけを広告出稿しても反応が鈍くなる傾向があるため、セールや特典と連動した施策を検討した方がよい。
- 海外市場ごとに柔軟な戦略が必要:アメリカは競合が多くコストがかさむ一方で、アジア圏は効率良く成果が出る可能性がある。単一の施策ではなく、地域ごとの出稿戦略の最適化が求められる。
- ユーザー行動データの活用:購入だけでなく、「カート追加」「詳細ページ閲覧」などの行動も成果指標として評価し、改善につなげる視点が重要。
まとめ
ブラックフライデーは、広告施策の成果が大きく左右されるタイミングです。
今回の取り組みでは、アジア圏での広告成果が最も安定し、アメリカでは行動はあったがコンバージョンには至らず、日本ではプロパー商品の出稿による購入はあったものの、通常期よりROASが悪化するという結果となりました。
この経験をもとに、今後の年末商戦や来年のブラックフライデーでは、より精緻なターゲティングと、キャンペーン性のある訴求軸を取り入れた広告施策を検討していくことが求められます。
