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データで見る!SNSで企業選びが始まっている時代

1. はじめに:採用市場の変化とSNSの台頭

SNSを活用した採用活動が年々増えてきています。

なぜ今、多くの企業が採用にSNSを取り入れ始めているのでしょうか。この記事では、最新の調査データを引用しながら、就活生のリアルな声と企業側の現状を詳しく解説していきます。

まず注目したいのが、2025年卒の採用充足率が70%という過去最低を記録したことです(*株式会社マイナビ調査)。多くの企業が思うような採用ができていない状況が続いています。

こうした中、就活生の情報収集の方法にも大きな変化が起きています。スマホ一つで情報収集から応募まで完結する世代にとって、企業のSNSアカウントは身近で重要な情報源になってきているようです。

2. データで見る就活生のSNS活用実態

2-1. 約6割の就活生がSNSで情報収集

最新の調査データから、興味深い事実が見えてきました。

26卒学生の85.8%が、気になる企業の社名をSNSで検索しているという結果が出ています(*株式会社リソースクリエイション「26卒におけるSNS就活についての実態調査」2025年)。

特に注目したいのは、Instagram(67.3%)が最も活用されているという点です(*同調査)。写真や動画を通じて、企業の雰囲気を視覚的に確認したいという学生のニーズがはっきりと表れていますね。

また、25卒学生を対象にした別の調査でも、59.6%の学生がSNSを活用して情報収集をしていることが分かっています(*株式会社i-plug「就職活動におけるSNSの活用状況に関する調査」2024年)。

文字情報だけでは伝わらない、オフィスの空気感や社員の表情を、学生たちは知りたがっているようです。

2-2. 就活生が最も重視する「会社の雰囲気」

「選考に進む上で何を最重要視するか」という質問に、過半数の学生が「会社の雰囲気」と答えています(*株式会社リソースクリエイション調査)。

給与や福利厚生といった条件面よりも、「どんな人たちと、どんな環境で働くのか」を重視する傾向が強くなっているんですね。

調査に寄せられた学生のコメントも印象的でした。
「ナビサイトやホームページだけでは、固い雰囲気を抱いてしまう」
「限られた情報の中で企業を選ぶ際に、精査するツールは多い方が会社の魅力をより知ることができる」
(*株式会社リソースクリエイション調査より)

採用サイトの整った写真や文章だけでなく、もっとリアルな日常の様子を知りたいという声が多く寄せられています。

実際、私たちが毎年実施しているインターンシップでも、参加のきっかけとして「SNSで会社を知った」と答える学生が年々増えています。学校の案内でインターンを知った学生も、参加前にInstagramをチェックして企業の雰囲気を確認するケースをよく見かけます。

3. SNSが採用活動にもたらすインパクト

3-1. 入社意欲への直接的な影響

とても興味深いデータがあります。企業のSNSアカウントを見た学生の約90%(89.5%)が「入社意欲が増した」と回答しているのです(*株式会社リソースクリエイション調査)。

これは単なる情報収集ツールを超えた、採用活動に直接影響を与えるツールとして機能していることを示していますね。

さらに注目したいのは、半数以上(52.7%)の学生がSNSをきっかけに企業の選考を受けた経験があるという事実です(*同調査)。SNSが「興味を持つ」から「実際に応募する」までの行動を後押ししていることが分かります。

3-2. 企業認知から選考参加への導線

SNSの効果は、既に知っている企業への理解を深めるだけにとどまりません。

43.8%の学生が「新たに企業を知ることができる良いきっかけになっている」と答えています(*株式会社リソースクリエイション調査)。これまでリーチできなかった学生層に、企業の存在を知ってもらえるチャンスが広がっているんです。

また、61.6%の学生が企業SNSで「インターンシップ・説明会などの開催のお知らせ」を確認していることも分かりました(*株式会社i-plug調査)。

私たちの経験でも、Instagramでインターンシップの告知を行うと、普段の投稿よりも明らかに反応が良く、実際の応募につながるケースが増えています。SNSは情報発信だけでなく、具体的な採用イベントへの集客ツールとしても機能しているようです。

4. 企業側のSNS活用の現状と課題

4-1. わずか3割という企業のSNS活用率

ここで、企業側の現状も見てみましょう。

学生の約6割がSNSを活用している一方で、企業側のSNS活用率は28.6%にとどまっています(*株式会社i-plug調査)。さらに、SNSを活用している企業の45.9%が「特に影響がなかった」と感じているという結果も出ています(*同調査)。

このギャップはなぜ生まれるのでしょうか。

主な理由として「効果測定の難しさ」が挙げられます。SNSから直接応募に至った人数を正確に把握することは確かに難しいですよね。ただ、学生の86.1%が「企業のSNSアカウントは必要」と答えている事実(*株式会社リソースクリエイション調査)は、とても重要なポイントだと思います。

興味深いのは、SNSを活用している企業の中では「Instagram(60.8%)」が最も選ばれていることです(*株式会社i-plug調査)。学生のニーズと企業の選択が一致している点では、方向性は合っているようです。

4-2. 成功する採用SNSの特徴

学生に響くInstagramとはどんなものでしょうか。調査から見えてきたのは、以下のようなコンテンツへの関心の高さでした。

  • 社員の働き方や1日のスケジュール紹介
  • 部署ごとの仕事内容の紹介
  • オフィスの雰囲気が伝わる日常的な投稿

(*株式会社i-plug調査より)

「作り込まれた広報」よりも、「リアルな日常」が求められているんですね。

Instagramの強みは、写真や動画で視覚的に企業文化を伝えられること。きれいに撮影された集合写真も素敵ですが、ランチタイムの何気ない一コマや、真剣に仕事に取り組む社員の横顔の方が、学生の心に響くこともあるようです。

継続的な発信も大切なポイントです。定期的に情報を更新し続けることで、学生との接点を増やし、企業への理解と愛着を深めてもらうことができます。

5. まとめ:採用成功への新たな一歩

今回ご紹介したさまざまな調査データから見えてきたのは、SNSが採用活動において重要な役割を果たし始めているという事実です。

特にInstagramは、学生の67.3%が企業情報の収集に活用しており(*株式会社リソースクリエイション調査)、視覚的に企業の魅力を伝える有効なプラットフォームとして機能しています。

学生の86%が「企業のSNSアカウントは必要」と感じている一方で、実際に活用している企業は3割程度。このギャップは、見方を変えれば大きなチャンスかもしれません。

私たちの実体験からも、InstagramがインターンシップへのきっかけづくりやOur entry(企業理解)の促進に貢献していることを日々感じています。

「SNS運用は大変そう…」と感じる方も多いかもしれません。でも、学生たちは企業の「素顔」を見たいと思っています。完璧でなくても、企業の日常を少しずつ発信していくことから始めてみてはいかがでしょうか。

採用市場が大きく変化している今、新しいアプローチを試してみる良いタイミングかもしれませんね。


【参考データ】

  • 株式会社リソースクリエイション「26卒におけるSNS就活についての実態調査」(2025年)
  • 株式会社i-plug「就職活動におけるSNSの活用状況に関する調査」(2024年)
  • 株式会社マイナビ「2025年卒企業新卒採用活動調査」

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